超言理論

特に益もない日記である

人生に三回目の研究室選び

高専、大学、大学院と研究室を選ぶときに思ったこと、研究室をでたときに思ったことを少し書こうと思います。

高専の研究室

 パターン認識音声認識、教育教材作成支援システムなどを取り扱う研究室に居ました。
もともと希望は別の研究室だったのですが、人数や成績の関係からその研究室に配属されました。先生は多忙のため不在がちで、1ヶ月に2~3度、研究室に来ては口頭で進捗を聞いて回って、アドバイスをし、また出かけるという感じでした。当時は、その研究より別のこと(Twitterが流行りはじめた頃で、bot作りをやりはじめていたのです)に興味があり、あまりまじめに研究していなかったと言うのと、あまり学校が(だけではなく、いろいろなものが、ですが)好きではなかったことと相まってあまり良い学生ではなかったと思います。進捗を聞かれては邪険に答えて拗ねてみせたり、配属された研究室にはあまり行かずに第一希望だった研究室の友達のところに遊びにいっては時間を潰したりしていました。
 研究の報告が口頭の、それも特に時間を定めないバッタリ会ったときに報告する形だったので、研究ミーティングなるものはやったことがなく、学会への投稿なども特にしませんでした。特に学生側が希望しなかったと言うのも、成果がなかなか上がらなかったと言うのも、先生が多忙であったと言うことなど色々と理由はあったと思います。
 思い返してみれば、先生は結構好きですし、研究の分野も嫌いではなかったです。好きなこともできましたし。

大学の研究室

 進化的計算、応用インタフェース、家電ネットワークなどを取り扱う研究室に居ました。
こちらももともと自然言語系の研究室を希望していたのですが、諸事情(自然言語系の研究室はあまり活発に活動していないらしい、とのこと)でこちらへ。この研究室も先生は多忙なため不在がちでしたが、必ず1ヶ月に1度は研究の関連分野ごとにグループミーティングをおこなっていました。
 色々とこの研究室では出来事があったのですが、詳しく書いて面倒なことが起きるのは嫌なので、かいつまんで少しだけ。
例えば、学部、修士で書いた論文のFirst-authorは(必ず)教授であるとか、研究において学生の進捗や報告に興味がないとか、言っていることが二転三転するとか、自身の非は絶対に認めないとか...このような場合は、一度自身のおかれている環境を見つめ直すことをお勧め致します。また、大学学部から他大学院への進学はそう難しくない(らしい)ので、そういうことも視野に入れておくと良いかな、と思います。
 余談ですが、研究というのは縦方向への積み重ねだと思います。特に、大学院進学率(特に後期、博士)の低い、研究大学と呼ばれないようなところにおいては、1,2年でいかにスムーズに引き継ぎ、かつその研究の歩をさらに進めることができるかは非常に重要であると思います。また、その研究の評価を理工学的、数学的見地から客観的に評価するための視野ないし土俵というのは(特にボクのように今まで「俺が考えた最強のソフトウェアつくりました(つくりたいです)!!!」のような個の世界を持ってきた人には)必要不可欠であり、そういったノウハウが伝承されていない研究室ではその土台構築、研究の引き継ぎだけで学部の1年間が終わってしまうことも多々あります。それを回避するためには、今まで誰がどんな研究をどういう手法でどのような見地から...というここの研究とその興味や手の内というのは周知されていなければならないと思います。それがないのなら、きっと自分一人で研究をしているのと、それほど変わらないでしょう。伝統や教育意識、先輩や先生の力って、そういうものなんだと思います。

大学院の研究室

 まだ決まってません。ただ少しだけ思ったことを書きます。
「この分野は○年研究を続けるにはちょっと辛い」とか「A手法とB手法とC手法以外で、その分野で使えそうな解決法を知らない」とか「結局データ量(データの質)でした、って結論になりそう」とか、結構ネガティブなことをいいながらいきたい研究室を選びました。でも、そういうことってあんまり考えなくても良いのかなって「論文を書くために研究をするんじゃないんだよ」とか「成果が出て、それが世に出たら、ちょっと嬉しいじゃない」とかそういう話を先生方としたりして、思います。
 特に、夢があるなら(その夢が今ある現実とかけ離れていればいるほど)、実現するまで時間がかかるものです。それならむしろ、夢を追うために使う時間(もちろん、夢を諦めるまでにかける時間)もまだ余裕があると考えていいと思うので、つい数年のできるできないの話は研究の専門家の先生に任せて(考えなくていいって意味じゃないけれど)自分がやりたいかどうか、一年経ったら「気がつかないうちに、日々弾力を失う心がそこにあって、それに気づいたボクはそのまま学校をやめた」みたいな事にならないように、まだもう一年夢を追う元気があるか考えて、そんな生活を送ればいいんじゃないかなと思います。(思ってます)


来年、研究室がどんなところだったかかけると良いな。


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